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FIREを知ってFIREをめざそう!

FIRE

最近話題の「FIRE」とは何かについておさらいし、「経済状況5レベル」で自分が現在どの地点にいるのか把握しましょう。そして、「FIREするための5ステップ」を確認し、あなたもFIREを目指してみてはいかがでしょう?

FIREとは?

FIREとは、Financial Independence,Retire Earlyの頭文字をとった略称で、日本語にするなら、「経済的独立、早期退職」といいます。「働いて稼いだお金で生活しているから自分は経済的独立している。」と思いがちですが、ここで言う経済的独立は違う意味を持ちます。

経済的独立とは

経済的独立とは、端的に言うと、年間の不労所得が年間の生活費を上回る状態のことを言います。

不労所得とは、その言葉の通り、働かずして得るお金のことを指します。自分で働かなくても自分の持っているお金が働いてくれてお金を稼いでくれる状態です。家やマンションなどの不動産を所有し、人に貸すことで得るお金や、株を所有し、毎年受け取る配当などがこれに該当します。

実は、所得にもさまざまあり、給与所得(サラリーマンとして働いて得たお金)や事業所得(何か事業を起こして得たお金)、不労所得(働かずして得たお金)があります。

つまり、不動産や株などの不労所得を得られれば経済的独立をするチャンスがあり、働かずに生活できる、という夢のような暮らしができるようになります。

自分は働くのが好きだ、という方はそのまま働いてもいいですし、自分の趣味に時間を費やすのが好きだという方は、自分の趣味に没頭することもできます。つまり、FIREをするとお金を稼ぐための時間が減り、自分が使いたいように時間を使えるようになります。

経済状況5レベル

働かずして生活できる夢のようなFIREを目指す前にまずは自分の置かれている状況を把握しましょう。大きく分けて経済状況は5レベルに分けられます。

レベル1 一息の余裕

一息の余裕はその日暮らし以上ができる状態のことを言います。貯金はないけど好きなモノを買える程度や、クレカ支払いを活用して支払いを先延ばしにして給料日に返済に充てるような状態です。

レベル2 安定

このレベルは、生活費6か月分の貯蓄があり借金がない状態です。自分の生活費がいくらかかるか計算し、6か月以上貯蓄があるか確認してみましょう。家などを購入すると、住宅ローンが発生するため多くの人がレベル2どまりとなってしまうのではないでしょうか?残念ながら私自身もレベル2どまりです。

レベル3 柔軟

このレベルは生活費2年分を投資に回している状態です。怖くてそもそも投資をやったことがない人はこのレベルに上がることができなくなってしまいますね。FIREは不労所得があることが大前提なので、レベル2まで達成している人はこの際投資を始めてみてはいかがでしょう。

レベル4 経済的自立

投資からの収益だけで暮らしていける状態のことを言います。不労所得>生活費の状態なため、いわゆるFIREのFI(経済的自立)が達成している状態ですね。しかし、この状態はレベル4で最後にもう1レベルがあります。

レベル5 あり余る富

このレベルは必要以上のお金が投資収益から入る状態です。お金が余ってしょうがないおいう最高の悩みを持つことができますね。早く皆さんでこのレベルに到達したいですね。

では、レベル5に到達し、FIREを達成するためにはどんなことをやっていけばよいのでしょう?それを以下に5ステップでまとめたので確認し、実行していきましょう。

FIREするための5ステップ

ステップ1 目標金額の設定

まずは目標金額の設定です。いくら貯めたら早期退職をするのかを決めましょう。

目標金額を決める際の大まかなルールがあります。

それは、「目標金額=年間支出×25」です。例えば、年間支出が400万円だった場合、400万×25=1億円。つまり、1億円あれば早期退職してよい、ということです。なぜ、年間支出×25を目標金額にしてよいかというと、投資界には、4%ルールというものがあります。これは、株は平均的に年率5%~7%程のリターンがあるので、毎年4%ずつ資産を切り崩しても減ることはない、というルールです。つまり株資産1億円ある人は1億円×4%(0.04)=400万、400万円までなら切り崩しても資産は減りません。そしてこの計算を逆算すると、1億円=400万÷4% この÷4%が×25と同等なため、25を掛けると目標金額を計算できるようになります。しかし、現在が20歳や30歳の場合、投資期間が長くなり、複利という力をつかうことができるため、もう少し、目標金額を短くしても大丈夫です。最速でお金を目標金額に到達し、最速で仕事を引退するのが最高の戦略でしょう。

ステップ2 資産を把握

次のステップは資産把握です。必ず、自分の全資産を把握しましょう。資産を把握することで目標金額に対する自分の立ち位置がしっかり分かります。そして資産把握は一度行ったら終わりでなく、できれば毎日、少なくとも週一で把握しましょう。細かくお金の動きを見ることが大切です。たくさんの見直しをするのは大変なため、一度はしっかり自分の純資産を確認しなければいけませんが、毎日の場合は、ポートフォリオの成績と支出目標額を見るようにしてください。成績を確認してお金が増えているとうれしいですよね。そしたらさらにお金が増えるようになるべく最低限の貯金を残して投資に回しましょう。

マインドセット

ステップ3に行く前にここでマインドセットを行いましょう。

お金は卑しいものだと思っていませんか?FIREして自分だけ働かなくなるのは悪いことと思っていませんか?そんなことはないと思っている方は大丈夫です。次のステップに進みましょう。しかし、心のどこかでそのように思っている人はマインドセットをしましょう。お金は卑しいものと思っているとお金はあなたからどんどん遠ざかってしまいます。また、FIREは悪いことだと思っていたらFIREも遠ざかっていき、FIREできなくなってしまいます。FIREは決して悪いことではありません。有限な時間を大切にし、自分が一番幸せな時間を過ごすための通過点にすぎません。生きていると時間は無限にあって、手元にはお金が全然ないため、お金は有限のように錯覚してしまいますが、本来は逆です。時間こそ有限でお金こそ無限なのです。そのことをきちんと理解し、限りある人生の大切な時間を有意義に過ごそうという姿を具現化したのがFIREです。死ぬ間際、本当にやりたいことのために時間を使う勇気を持てたらよかった、と後悔する人が多いそうです。

無限に稼げるお金を、これくらいあれば十分と区切りをつけ、大切な時間を有意義に過ごしていきましょう。

ステップ3 支出カット

まずは大きい支出からカットしましょう。生活のための住居や、移動のための車や食事などカットしていきましょう。しかし、むやみにカットしてしまうとストレスがかかってしまうかもしれません。そのため、自分はどれくらい支出すれば幸福度が下がらずにいられるか、自分のスイートスポットを把握しましょう。無理なく支出をカットするのが大切です。また、ライフスタイルインフレーションに気を付けましょう。ライフインフレーションとは、収入が上がると、それに応じて支出も上がってしまうことを言います。今月はこんなに稼いだから多く使っちゃえ、とするのではなく、自分のスイートスポットの範囲内で支出を抑えましょう。

ステップ4 収入アップ

支出をカットしたら、次は収入をアップさせましょう。収入は、雇用、副業、起業、投資の順番に段階があります。雇用は単なるスタート地点にすぎません。雇用の状態のみの方はまずは副業をやってみましょう。副業と言って別の組織で雇用されては副業ではありません。副業は自分で商品やサービスを必ず売りましょう。

そして副業がうまく行ったら起業しましょう。ここで人を雇うことで自分は経営者になれ、不労所得を得ることができるようになります。最後は投資で収入をアップさせましょう。このようにして複数の収入源をえることが大切です。

以前は本業一本でやってきた人が大半ですが、時代は変化します。本業一本は古の教育なので複合を始めて一歩前に踏み出しましょう。また、最初にやった副業が当たるとは限らないです。副業が当たるためにはとにかくいろいろやることが大事です。また、投資が一番最後の収入アップ方法となっているのも理由があります。それは、投資の前にビジネスについての理解を深めることが大事だからです。お金のないときに投資を始めると、目標金額と現在のギャップが開きすぎているため、かなりハイリスクハイリターンのモノに手を出してしまう可能性があります。しかし、それは投資ではなく投機です。いわゆるギャンブルです。なので勉強のため、小額から投資を始めるのは良いですが、収入をアップさせるために投資をやるのはお勧めできません。

ステップ5 投資に回す

FIREするための最後のステップは投資です。投資はアセットアロケーションを意識しましょう。アセットアロケーションとは資産の分配のことを言います。資産を分配することによって資産が減るリスクを下げることができます。資産は主に株式と債券に分配します。株式はハイリスクハイリターンであり、債券はローリスクローリターンです。自分の許容できるリスクに応じて株式と債券の割合を決めましょう。

世間では、「債券率=自分の年齢」がいいのではないかといわれています。債券率とは全体に占める債券の割合のことを言います。つまり、自分の年齢が30歳なら債券は30%程度が妥当だということです。しかし、若いうちはもっとリスクをとっても大丈夫だと思うので、この値を参考にしつつ、自分のとれるリスク許容度に合わせて決めましょう。

また、投資先は米国のインデックス投資がお勧めです。一例として米国上位500社の株価に連動するS&P500や、米国の2000社の株価に連動するトータル・ストック・マーケットなどがお勧めです。

FIREした後は築き上げた資産を取り崩しながら生活しますが、なるべく投資に回した資産の取り崩しは先延ばししましょう。その間は副業などで稼いだお金で生活費を賄いましょう。

最後に、FIREをすることが大切なことは分かったと思いますが、FIREした後、リタイア後の目標を明確に持ちましょう。自分は何のためにFIREをするのか、そこが明確になっているとよりFIREが近づくと思います。また、FIREしてみたものの、結局また働きたくなってしまうと思います。しかし、その時はお金のために働かなくなっているので、働くということが全く違うものとしてあなたの前に現れてくると思います。ぜひ一緒にFIREを目指しましょう!