最近、断捨離やミニマリストという言葉をよく耳にするのではないでしょうか?
「ミニマリストってとにかくモノを捨てる変態なのでは?」と誤解していませんか?
全然モノがないつまらない人、モノを捨てたがる人と思っていたら大間違いです。ミニマリストについて正しい知識を身に着けてミニマリストの理解を深めてみましょう。
ミニマリストとは
ミニマリストとは、「大切なモノにフォーカスしている人」のことを言います。
ミニマリストはなるべくいらないものを捨て、身の回りを大事なモノだけにしています。
あなたは何が自分にとって大切なモノなのかすぐに提示できますか?
多くのものに囲まれていると大切なものが無駄なものに覆われてしまい、見失ってしまいます。写真を撮ってそのままにしていると、同じような写真が何枚もあったり、スクショしていらなくなった写真などが多数存在し、お気に入りの写真すらすぐに見つけられなくなってしまいます。洋服も買ってはクローゼットに収納してを繰り返して、クローゼットがパンパンになってしまいます。掘り起こしてみたらかなり前に買って3年以上着ていない服もたくさん発掘できるのではないでしょうか?
モノが沢山あるから何が大切かわからなくなっているのです。そのような状態と戦っている人たちがミニマリストなのです。
ミニマリストは大切なモノにフォーカスしている人です。増やす事でなく減らす事を極めています。
ところであなたは何のためにモノを買いますか?おしゃれになるから服を買う、カッコいいから高級車のスポーツカーを買う、見た目が違うから色違いを買う、いろいろあると思いますが、すべての最終的な目的は、「幸せになるために何かを買うこと」につながります。
もっと服が欲しい、もっとブランド品が欲しい、もっと高級車が欲しい、などのように幸福は何かを足していくことと思っていませんか?
この足りないものを足した先に幸福があるという考えをマキシマミストといいます。
それに対し、実はもう幸せなのではないか、十分なのではないか、とそれに気づくために減らす、そぎ落とす考えをミニマリストといいます。
つまり、ミニマリストになることで幸せが見つかる、ということです。
幸せになりたいけど自分はなかなかモノを捨てられない性格だから無理、と思っている人がいるのではないでしょうか?
安心してください、ミニマリストは性格ではなく技術です。捨てる技術さえ手に入れればあなたもミニマリストになれます。
ミニマリストは捨てられる技術や無駄なモノを買わない思考を持っている人です。
では、ミニマリストはいつから言われるようになったのか、ミニマリストの歴史を把握してみましょう。
ミニマリストの歴史
ミニマリストの考え方はかなり前からありました。1936年にアメリカで初めて提唱されました。しかし、日本にミニマリストが浸透してきたのは2010年頃からです。
2010年頃というと、IT革命によってスマホなどで容易に情報を取得できる、情報過多な状況になりました。また、買い物に行かなくてもAmazonなどでなんでも手に入る世の中にシフトしました。そんなモノも情報も大量に届くようになったのが、2010年頃です。
しかし、そんな状況になって我々はパニックになっています。
我々の人体は5万年前とさほど変わらず、進化していません。しかし、劇的に増えたモノと情報で人間はパニックになってしまっています。そのため減らす技術が大事になりましたが、そんなに減らさなければいけない環境になっていません。そもそも体にモノと情報を減らす技術がありません。
人間の体の進化のスピードが技術の進化のスピードについていけてない状態です。
そのため、モノや情報を減らす技術であるミニマリストが普及したのです。
ミニマリストの増加理由
上記で述べた状況のため、ミニマリストが必要で増加しましたが、ミニマリストの増加理由はそれだけではありません。
それは、IT革命のおかげで、モノを持たなくても生きていけるようになったためです。
前は、車などの所有が当たり前でしたが、シェアリングエコノミーなどで車を持たなくてもローコストで移動できるようになりました。また、音楽においては、CDを集めなくてもサブスクリプションでストリーミングできるようになりました。つまり、所有しなくても豊かに暮らせるようになったのです。そのため、ミニマリストが可能になったため、増加しました。
また、悲しいことにこの頃は、東日本大震災が起こりました。モノが多い状態では、様々なモノが散乱し、倒壊して危険ですが、ミニマリストの部屋は不要なモノがなく、モノが倒壊することがないので安全の面においてもミニマリストであることの重要性が高まり、ミニマリストが増加しました。
モノが増えるメカニズム
なぜモノは増えてしまうのでしょう。欲しいものが沢山あるから、と安易に考えず、モノが増えるメカニズムを知りましょう。知ることで、今後モノを増やしてしまうリスクが下がりますね。
慣れと飽き
モノが増えるメカニズムの1つめは慣れと飽きです。人は常に刺激を求めています。そしてその刺激により、満足を覚えます。
その刺激が強いと満足感も大きいのですが、刺激の変化が少ないと満足感も低下してしまいます。
つまり刺激は差がポイントとなります。
また、人間は刺激が増加するだけでなく、減少するときにも反応します。
テレビを付けながら寝ている人がいて、テレビを消した瞬間に起きてしまう現象がこれに当てはまります。ずっとテレビという刺激があった状況からテレビの音という刺激が無くなると反応するのです。
この刺激は慣れと飽きによって差が小さくなるので満足感が低下します。そしてその刺激の差を埋めるため、今より多く集めようとしてしまうのです。また、高いものを買うと刺激が強く、幸せになるのではないか、と錯覚してしまうのです。これがモノが増えていってしまうメカニズムです。しかし、価格と刺激の量は比例しません。いっぱい買うと、高いものを買うと幸せになるのではないか、というのが完全な幻想であることが分かったと思います。
つまり大切なことは、自分の中の差にフォーカスすることです。
この際、絶対にやってはいけないことが他人との比較です。
自分の幸福度や満足感は他者との比較でアップダウンするものではありません。
しかし、他者と比較してしまうのは、そのように仕向けられているからです。そのことをしっかり認識することが大切です。
認識しないと、他者より多く、そして高いものを集めようとモノが増えてしまいます。
「自分の価値=モノ」の思い込み
モノが増えるメカニズムの2つ目は、「自分の価値=モノ」の思い込みです。
自分が持っているモノで自分の価値を表現できると思ってしまいがちなのです。
ブランド品を持っていれば自分がすごいと思ってしまう、ベンツに乗っていれば自分はすごい存在なんだと思ってしまう、本棚に置いてある本が自分の知性を演出していると思ってしまう、音楽のプレイリストでセンスの良さを感じてしまう、このような経験があるのではないでしょうか?恥ずかしながら、私はあります(笑)
しかしこれは全部幻想です。なのでこの幻想は捨てましょう。
あなたはあなたです。どんなものを持っていてもあなたはあなたです。
断捨離実践方法
ミニマリストについて知ったところで、断捨離を行おうと思ってもどのように始めればよいかわかりませんよね。そのため、順を追って断捨離のやり方をこれから説明します。
まずは明らかなゴミから
これは明らかなのでまずはゴミから捨てましょう。そんなことは分かっている、と思っても明らかなゴミをため込んでいませんか?ゴミだと思うものはどんどん捨てましょう。
ここでポイントです。「複数所有しているものは捨てましょう。」
複数同じような写真や、何本もあるボールペンなどは捨てちゃいましょう。
2つ目のポイントは、「1年使っていないものは捨てましょう。」
いつか使うかもと思ってとっているが、1年は使っていないものがあったら、それは戦力外通告です。思い切って捨てましょう。
また、他者目線でかっこいいと思っているものも捨てましょう。自分がいいなと思うものだけにしましょう。
収納&工夫はNG
収納モノは無意味です。捨てましょう。
収納は一時しのぎにすぎません。また、断捨離の時に引っ張り出して悩んでしまいます。その時間と労力がもったいないため、収納モノは捨てましょう。
ついつい箱などがあると使えそうな気がして取っといてしまいますが、それはだめです。
この○○使えるかもと思ったものは捨てましょう。
また、工夫すればこんなのに使えるかもと思ったものも捨てましょう。
サービスの利用
どうしても使えるものを捨てるのは心が痛みますよね。そんな人は出張買取サービスなどがあるのでそのようなサービスを活用するのがお勧めです。
写真を撮ってクラウド保管
売ることもできない思い出のモノやプレゼントがありますよね。それはなかなか捨てられないと思います。しかし、そのモノを写真にとってクラウドに上げて、いいねを付けて思い出フォルダに格納したら捨てましょう。
あの時のプレゼントまだ持っている?のような確認はとられません。そもそも上げた側はプレゼントで何を上げたかを詳細に覚えていない可能性の方が多いです。ありがとうと感謝を込めて潔く捨ててあげましょう。そして後で作成した思い出フォルダを見返しましょう。
ミニマリストだと、思い出の品まで捨ててしまう冷たい人だと思われそう、という懸念があります。
しかし、思い出の品をどこにあるのかわからない状況で放置していたり、そもそも忘れているような人より、ちゃんと感謝をして思い出フォルダで見返しているため、ミニマリストの人はやさしいのです。
ミニマリストのメリット
ミニマリストによるメリットはどのようなメリットがあるのでしょう。一つ一つ見てみましょう。
1.モノが増えない
言わずもがなですが、ミニマリストは大切なモノをフォーカスするため、多くのモノを持ちません。そのため、モノが増えません。そして、価値のあるものは少ないことに気が付きます。また、モノが増えないことでスペースが広く使えます。そんな広いスペースが必要なかったら小さなスペースに引っ越すこともでき、家賃も安くなります。
2.時間が増える
今までネットショッピングに費やしていた時間が無くなります。
また、モノが少ないので掃除や整理の時間が無くなります。掃除をするにしても邪魔なものが少ないので、簡単に、そして早く掃除をすることができます。
また、モノが少ないため、探し物の時間が無くなります。朝の時間などに探し物があるととても大変ですよね。ミニマリストになるとそんな時間が無くなり、心に余裕が生まれます。
また、大事なモノを丁寧に扱うようになります。
3.悪い人が寄ってこない
ミニマリストになると無駄なお金使いや浪費が少なくなります。多く浪費をしていると近づいてくる詐欺師や泥棒、キラキラ依存系女子(男子)、かかわってはいけない悪魔人間、自分のことを表面でしか見ない人たち、そういう悪い人が寄ってこなくなります。
4.価値で判断する目が養われる
欲しいかほしくないかより、必要か必要でないかという目線で見れるようになります。
そのため、モノを「価格」でなく「価値」で判断できるようになります。
ここでいう価値とは以下のようなものが含まれます。
・精神的なメリット(満足感や安心感などを得られる)
・将来的な金銭のメリット(売却時のリセールバリューがよい)
・時間のメリット(浮いた時間を有意義に使える)
・将来発揮されるメリット(知識や経験の自己投資、投資の複利など)
5.幸せになる
ミニマリストは自分と向き合い、人と比べなくなるので、自己肯定感が上がり、幸せになります。
また、大切なモノに対し感謝をし、丁寧に使うことでやさしい人間になり、人間関係すら良好になります。
人は幸せだと気付いた時どんどん幸せに近づいていきます。幸せはなるものではありません。幸せは感じるものです。
6.行動的になる
ほぼモノを持たずに移動でき、身軽になるため、行動的になります。
どこへでも行けるため、とてもワクワクします。何にだってなれます。
7.経済的自由が近づく
経済的自由とは、生活費(消費)<不労(資産)所得の状態であることを指します。
モノをそんなに買わず、生活コストが低いため、低い不労所得でも経済的自由が達成できます。
しかし、ここで面白いことに、生活コストを下げた方が収入が上がるといった現象が起こりやすいです。お金の不安が無くなるため、仕事がうまく行くケースが多くなるからでしょうか。
8.老後対策が簡単になる
生活費が低いため、老後の対策も簡単になります。
現在、老後2000万円がたりなくなると話題ですが、ミニマリストになるだけで 生活費<年金 となり、2000万円問題が解決するかもしれません。
以上のようにミニマリストになると様々なメリットがあります。是非あなたもミニマリストを目指してみてはいかがでしょう。